自己破産 ⇒什器備品の設計・製造業。下請け業者への支払いに困り、借入れが増える。

〈事案〉

(実際の事案を変更しています)

相談者はオフィスで使用する什器備品の設計・製造業を個人事業として営んでいました。
相談者は元請け会社からの依頼により、什器備品の設計やデザインを行い、製品の製造は下請け業者に依頼していました。

しかし、元請け会社から相談者への入金が納品から2,3か月後に設定されていたことから、相談者は下請け業者に対する支払に困り、金融機関から融資を受けて、下請け業者への支払いに回していました。

また、相談者は元請け会社から仕事を請けるために接待交際費を支出していたことからも、借入金が増えていきました。

企業のデザイン関係の部署が東京に移転するようになったことから、地方で営業していた相談者の売上げが減少し、相談者は借入金の返済に困るようになりました。

そのため、相談者は個人事業を廃業して、建築関係の会社に就職し、会社員として建築・リフォームの営業の仕事をするようになりました。

相談者は、個人事業の時に増えた借入金を返済できる見込みがないため、自己破産の相談に来られました。

・債権者数           10社
・総債務額        約950万円
・財産       預貯金 約30万円
      保険解約返戻金 約15万円
       自動車(10年落ちの中古)


〈結果〉

・自己破産の申立てにより免責決定
・【債務  約950万円 ⇒ 0円】
・破産申立てから免責までの期間  約3か月


〈弁護士の対応、解決のポイント〉

相談者の債務は約950万円に及んでおり、返済できる見込みがなかったため、自己破産を選択しました。

破産申立ての直前まで個人事業主をしていた場合、売掛金や在庫商品などの財産の有無を調査するため、破産管財人が付くことがあります。
しかし、相談者については個人事業を廃業してから1年近く経っており、売掛金やその他の事業資産が残っていないことを説明して、破産管財人の付かない同時廃止の手続きで破産申立てをしました。

相談者の財産は、預貯金約30万円、保険解約返戻金約15万円、国産の自動車(10年落ちの中古)であり、同時廃止の財産基準の範囲内のものでした。

また、相談者は、個人事業主の時に、接待交際費のためにクレジットカードを利用していましたが、元請け会社から仕事を請けるためにやむを得なかった事情があり、浪費の程度も軽いことを丁寧に説明しました。

その結果、相談者の破産申立て(同時廃止)をして、免責を認めてもらいました。


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